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近所のおばあちゃんの知恵
読書感想文。「海馬」
科学的に研究・解明されている脳の働きを
日常生活レベルの身近な話に落とし込みながら書いてあるので、すごくわかりやすくておもしろい。この本を読むと、脳を上手く働かせるのにもコツというものがあるんだなと感じる。意識しながら生活してみると良い状態を保てるかも。 いくつかおもしろい部分メモ。 脳は刺激がないことに耐えられない。刺激のない部屋に閉じ込められると、脳は自分で刺激を作り出そうとする(即ち、幻覚・幻聴)本能として、より刺激のあるほうに向かおうとする。 一見関係ないものとものの間に、「つながり」を見つける能力は 30歳を超えると飛躍的に伸びる。今まで違うものと認識していたものが、実は繋がっている、ということに気づく。 30になると、脳の編成が安定していく。構築したネットワークを密にしていく時期に入る。それまでは、脳は作ったり壊したりを繰り返す。なので、脳の可能性を考えると20代はわけのわからないまま色々やるほうが、小さくまとまるより良いかも。 海馬(記憶を司る部分)にとって一番刺激を与えるのは空間の情報。旅をするほど刺激が与えられ、海馬が増える。 海馬の発達しやすい職業として、タクシー運転手が挙げられる。 日々違う道を通り、違う人と話すからである。「考える力」というよりは三次元の情報が海馬の発達に深く関係している。(なのでカーナビがあるじゃん、とかは関係ない。)やる気をだす方法は、「やりはじめる」ということしかない。いざやり始めると、脳の側坐核が興奮してきて、集中力が高まり気分が乗ってくる。やる気がなくても、実際にやりはじめてみるしかない。この状況を「作業興奮」という。アセチルコリンという神経伝達物質がやる気のもと。これを抑えてしまう、ジフェンヒドラミン、スポコラミン(風邪薬、鼻炎・下痢止めの薬)は要注意。 やる気を維持させるコツ。脳との心理戦。「達成感」がA10神経という「快楽」に関わる神経を刺激し、ドーパミンという物質を出させ、やる気を維持させる。なので、目標は小刻みにして、
達成するたびに快楽物質を出させるようにコントロールするとうまくいく。脳の仕組みとして、はじめと終わりに能率があがる。それを逆手にとって、例えば一時間何かするとして、 30分が二回ある、という風に思い込ませると、能率のあがるはじめとおわりが計4回くることになる。 脳を働かせるコツは、
「扁桃体(好き嫌い怖いなど感情の部分)」を活躍させること。
扁桃体は快不快を判断するのが主な役割。隣の海馬と影響し合って記憶に影響を与えている。これが一番活躍するのは、生命の危機状況。なので、ちょっと部屋を寒くする、お腹をすかせるという状態は脳を働かせることになる。 眠ることで、記憶が整理される寝ている間、脳は、起きている間の記憶の断片をつなぎ合わせて整理している。この間に見るのが「夢」。睡眠は、きちんと整理整頓できた情報をしっかり記憶しようという、取捨選択の重要なプロセス。眠らないということは、海馬に、情報を整理する余裕を与えないということ。人生75年の中で平均7時間睡眠だったとして、22年近く眠っていることになるから、一見無駄だが、睡眠を奪うと、海馬は記憶の整理整頓を今度は起きている間にはじめる。(幻覚をみる) 
レミネセンス(追憶)という現象を活かし
眠っている間に、脳に情報整理をさせる。
眠っている間に海馬が情報を整理することを「レミネセンス(追憶)」という。脳が、情報のつなぎかえをしているうちにできる経験。
この現象を活かし、眠る前に一通り仕事をやってみるという工夫をすると
眠っている間に脳が無意識に整理したり、その事について考えてくれたりする。


こんなかんじで、脳の可能性をとっても感じる本。あとは、脳には決め付けて安定したいという習性もあるみたいで、自分で「こうだ」って決め付けたりネガティブな言葉ばかり発していると、その通りに影響が出るらしい。もっと可能性は広がっていて、意識とイメージ次第で自分を高めていける。人は自己認識に従って行動しがちらしいので、意識的に脳をだますことで、自分をうまくコントロールすることも出来る。強い思いと意識はきっとその通りの行動と結果を生む。自分で思い込んで、脳をだますことができるってことに科学的な根拠があるのがおもしろい。
アーヴィング・ペンと三宅一生

アーヴィング・ペン(1917年 - 2009年)はファッション、ポートレート、静物写真などを手がけた、20世紀後半を代表する伝説的な写真家です。ペンと三宅一生の最初の接点は、1983年の『ヴォーグ』誌編集ページで初めてペンがISSEY MIYAKEの服を撮影したことでした。「こんな見方ができるのか」と驚いた三宅は、その後パリコレクションで発表してきた服の撮影を依頼しました。87年春夏コレクションから99年の秋冬コレクションまで13年間にわたり年2回の撮影がニューヨークで行われ、この間三宅は一度も撮影に立ち会うことなく、ペンにすべてを任せ、それぞれのクリエーションを介した「Visual Dialogue(視覚的対話)」が交わされたのです。撮影された写真は250点を超え、その一部はポスター、写真集、展覧会と、さまざまなかたちで発表されました。本展では、これらの表現を集大成し、二人の視覚的対話による創造の軌跡をたどることで、新たな表現を生み出す想像力と恊働のありかたについて考えます。

三人の才能の塊が組み合わさって、一つの最高のビジュアルができていることが見える、非常におもしろい展示。
●三宅一生(ファッションデザイナー)一枚の布で体を包む。布と身体のコラボレーション的なスタイル。
●アーヴィングペン(写真)イッセイミヤケの服に、一番美しく見えるような動きを与え、一枚の写真に収める。服の持つコンセプトを理解し、おもしろい部分をふくらませ、自身のイメージをのせ、撮っている。
●田中一光(最終ビジュアルへのおとしこみ/アウトプット)服の持つ良さを引き出され撮影された一枚の動きを理解し、的確にイメージを深めるようなアウトプットにおとしこむ。その仕上がりは、現物の服と、動き(写真)両方を理解し、必然的にうまれたアウトプットである。

→服(三宅)に美しい瞬間・動き(ペンの写真)を与え、的確で深いアウトプットに(田中のポスター)
ポスターを見て、文字や見た目のかっこよさだけをつい追ってしまうが、
最終的にその形になるまでの過程の必然性を感じることのできる、非常におもしろい展示。
本質をとらえ、そのものをより良く見せるデザインの生まれ方を見せてもらった気がした。